長期間のヴァカンス〜遺棄される犬たち〜フランス

フランス・ロレーヌ地方の中心の街にSPA(エス・ペー・アー)という動物保護団体があります。創立は1845年(国内に60近くの施設を所有)。

フランスでは毎年、夏になると6万匹もの動物が捨てられます。その数は1年間で捨てられる犬や猫のうち、80%にもなります。

理由は「ヴァカンス」。ヴァカンスとは、長期有給休暇で、フランス人の多くは3週間ほど夏にヴァカンスを取り、家族で旅行に出かけるそうですが、その期間、動物の世話が面倒で捨ててしまう人が後を絶ちません。夏の間、3週間もどこかに預けるにはお金がかかるから....その理由が多くを占めます。

特に多いのは、高速道路のサービスエリアに置き去り。

車に乗せて一緒に旅にでて、適当な場所で遺棄していってしまうそう。

犬、猫、ウサギ、蛇と遺棄されるペットは多種多様で、多くの置き去りにされた動物達は、去っていく飼い主を追い道路に出て車に轢かれてしまうことが多いとのこと。なんとも悲しすぎます。飼えなくなった動物を施設に引き渡さずに、道路などに捨てていく理由は、

手続きに費用がかかるから。もう泣いてもいいですか....。

そして身勝手な人間の振る舞いはまだ続きます。

長期間のヴァカンスがあければ、また「動物飼いたい」と言うのです。

▲遺棄された動物を見つけたらこちらまでというSPAのCM

日本ではフランスのように長期休暇を取れる会社が少ないのですが、バブル時には当時流行の犬種であるハスキーやゴールデンレトリバーといった犬たちが別荘地に遺棄されることもありました。動物の遺棄は犯罪ですが、いかなる理由があるにせよ、身勝手な人間の振る舞いである日突然、放り出されるペットたち...

先日、「夏休みペットとどう過ごすか」というアンケートを東京犬猫日和読者様にご協力頂きまして調査致しましたところ、様々なお声を頂きました。(※ご協力頂きました皆様、ありがとうございました)

【旅行などのお出かけ時、ペットは?】

▪︎ペットと一緒に出かける....54% ▪︎ペットホテルを利用する....36%

▪︎ペットシッターを利用する...5% ▪︎家族や知人に世話を頼む....3%▪︎自宅に置いていく...2%

ペットを一緒に夏休み中の旅行やレジャーに連れていうという方、ホテルやシッター利用する方、中には「他人は信用できないので、自宅に数日分の食事、水を用意し、エアコン調整をして置いていく」と言う方もいらっしゃいました。

最近では数年前に比べ、ペット同伴できるホテルや施設も増え、一緒に過ごすという選択を取る方も増えているようですね。また、ペットホテルやシッターを利用する人も多いですが、利用している一方で、飼い主側は「自宅と同じようにペットに接して欲しい」という気持ちがあるものの夏休みという利用者数が増える時期、ホテルやシッター側もなかなか「ご家族と同じように」は接することができないのが実際のところです。

【ペットホテル・ペットシッターを選ぶ基準】

とにかくホテルやシッターさんを選ぶ基準は、「行政への登録」があるかどうかです。ペットホテルの業者は市町村に届け出を出し、審査をクリアした人が“営業許可書”を店舗に掲示できます。動物の仕事は幾つかのカテゴリーがあり、ホテルやシッターの場合は、『保管』というカテゴリーの登録になります。これが無いのに営業をしている人は、動物愛護法違反になります。また『販売』や『訓練』でしか取得していないのに『保管』のホテルやシッターを勝手に行う業者も居るので、要注意です。


また、最近では様々なペットホテルが増えましたが、ずっとハウスさせるホテルもあれば、「ハウスに入れずに預かります」と記載のあるフリータイムを売りにしているホテルもあります。フリーに....という言葉、飼い主さんにとって大変な魅力に感じますが、

これはよほど、飼い主さんとの信頼関係があり、"数頭のみ限定"で営業をしているシッターやホテルでないと危険ですし、何より、法令違反である可能性もあります。

””第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目▶︎保管業者及び訓練業者にあっては、飼養又は保管をする動物間における感染性の疾病のまん延又は闘争の発生を防止するため、顧客の動物を個々に収容すること。””

通常顧客から預かった犬たちを「初めて顔を合わせする場合」、犬同士をフリーにすることで犬にストレスがかかり、トラブルに発展することが考えられますし、特に”食事の時間”は喧嘩が起きやすいものです。また、散歩に出る時にフリーにしていたら、逃走の恐れもあり、糞尿に関しても、処理が間に合わず、食糞癖のある子が他の犬の便を口にし、衛生的に問題があります。トラブル防止のために、ハウスをさせるホテルが正しいですが、飼い主の心境としてハウスに入れっぱなしというのは、なんとも切なく感じるものです。

もし、ペットホテルやシッターさんを利用する場合は、日頃からハウストレーニングを行ったり、旅行前に少しずつ、トレーニングやシッターさんとの”お泊まり”を経験させてあげると急に預けられて不安になる犬猫たちも安心して預けることができるでしょう。

以前、ペットショップ&ホテルで火災が発生し販売していた子犬とホテルの犬が亡くなりました。▶︎参考記事:ペットホテルでの事故を防ぐ

火災時、無人だったため、助けに行く人は誰もいなかったのです。

大型店舗であれば、まず泊まり込みで犬の世話をする人は居ません。従業員は営業時間が終われば帰路につきます。しかしながらHPを見てみると「24時間、面倒見ています」 

といったように受け止められる表記も見受けられます。火災があった店舗でも同様の記載がありました。

""飼主様がお留守の間、家族の一員であるワンちゃんネコちゃんを清潔で安全な環境でお世話させて頂きます。昼間は店員の目の届くスペースに夜間は店長の住居スペースに過ごしていただくため、寂しくありません。朝晩のお食事・散歩はもちろん、ストレスが溜らないようできる限り触れ合いとコミュニケーションを大切にしています。""

これを見た飼い主さんが信用して犬たちを預けた結果、火災が起こってしまうという悲劇が。

こうした事故は、じつは少なくありません。逃走、犬同士の喧嘩、熱中症....料金トラブルなども含めると「動物だから」軽視されがちですが、検索すると多くの事例が多く出てきます。

夏休みの旅行の計画を立てる際、あなたの大切な家族のことをどうか忘れないでください。

SPA :http://la-spa.fr

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