「思いもよらぬ事故 突然この世を去った愛犬愛猫 その時、私たちが取るべき行動」

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私たちの大切な家族であるペットが時に、何が原因かわからないまま、ある日突然この世を去ってしまった場合、飼い主は一体どうしたらよいか。冷静に考えてみようと思う。

これはある一例。動物病院で販売されている犬用の「おやつ」を飼い犬に食べさせたところ、その翌朝に死亡してしまったという出来事があった。

飼い主は、心の整理がつかないまま、おやつを購入した動物病院へと駆け込んだ。亡くなった犬の解剖や検査は行われない状態で、獣医師は飼い主に、「アナフィラキシーショックの可能性も否定できない。」と話したという。飼い主は悲しみのまますぐにSNSで情報拡散を行い、知人へ注意を促した。

販売を行うメーカーも実際に口にした商品を回収、成分分析を行い、飼い主に品質異常がない旨を報告するも、亡くなった犬はすでに荼毘に付されており、解剖することもできず、因果関係は特定できなかった

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メーカー側と消費者側の温度差と、間に入る獣医師

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「犬が亡くなった」→「(推測)考えられる原因はこのおやつではないか」→獣医師から「アナフィラキシーショックによる可能性を指摘された」→「メーカーは即座に製品を回収し、謝罪すべきだ。」

私たち飼い主としては「愛犬が亡くなってしまった」という事実に直面し、感情的な気持ちが先立ち、原因を特定したくなるものだ。突然訪れた悲しみ、ましてや「信頼する獣医師」が健康のためと薦めてきた商品を食べた後に死亡してしまったのだから、「それしかもう考えられない、許せない。」「なぜうちの子だけが。」と思う気持ちも理解できる。

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ここで冷静に考えられないのは当然

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しかし、「死の因果関係がわからないうちに、メーカー名や商品名を公表し、SNSにより不特定多数に情報拡散をしてしまった行為」は非常に危険であることも、私たちは肝に銘じておかねばならない。

最近はいとも簡単にSNSで情報拡散が個人で行え、今までは声の届きにくかったところにまで届くようになった。それは時に何千何万件、何十万件とアクセスが膨らみ、大きなうねりになることもある。では一方で、「被害者」であったはずの「自分」が情報拡散により「加害者」になってしまうことを考えたことがあるだろうか。

もし、死亡した原因が、他にあった場合、メーカーや製造元は「被害者」となり、「営業妨害、名誉毀損」として立場が逆転してしまうこともある。

メーカーによると、販売されている全ての「おやつ」は法令で使用が認められている原材料のみを使用し、安全性を担保する品質基準を満たした製品を販売されており、品質に問題が無いというのだ。数年間、安全なものとして数万食販売され、多くの犬たちが口にしているもので、体調不良、ましてや事故が起きた事例が過去にないという。現品を回収・分析した結果でも、異常は認められなかった 。だとすると、動物側の個体の問題である可能性や他の要因も考えられよう。

動物に限らず、人間でも「誰もが食べて安全なもの」であっても、その人自身の「体質」などによってある日、ショック状態に陥ることは無いわけでは無い。食品とはまったく無関係な原因があった可能性も否定できない。

また、もう1つ、飼い主とメーカーの間に入っている獣医師の対応によっても左右されそうだ。本来ならば原因が特定できない場合、「死亡の原因は不明であり、さらに死因を調べる場合、検死が必要である。」という事を飼い主に伝えるべきではなかったか。

飼い主とメーカーの間に入る獣医師の冷静な対応もまた重要な鍵となる。

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平素からかかりつけ医を決め、時間外など緊急な場合でも連絡が取れるようにするのはいうまでも無いが、普段から気をつけておきたい事と、ペットをある日突然、原因不明で亡くしてしまった時、取るべき対応をここでご紹介したい

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1.あらかじめ動物病院でペットのアレルギー検査を行っておく。

2初めて与える食品、サプリメント、薬はなるべく病院があいている日中などに与える。

3.口にしてからしばらく様子をみる。

4.もし、ペットに異変を感じたら動物病院へ連れて行く。

5.どんな食品でもアレルギーが起こらない可能性は0%ではない。

6.食品やサプリメントの販売店及び獣医師との日頃からの信頼関係を十分とってから商品を購入、またはサンプルを試す。(万が一の時の対応)

7.事故が起きてしまった場合、口にした商品の保存、状況記録(日時、死亡した状態の写真など現場の記録)、しかるべき公的機関への届け出、検査依頼、大学病院等での検死依頼。

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もし、メーカーを公表するなどしたい場合や、相手に対して法的手段を検討する場合、ここまで行う必要がある。メーカー側も原因が特定できない限り謝罪もできないという状況に陥るため、飼い主サイドからは「冷たい態度」にうつる事もあるだろう。

私たち飼い主は100%の医療、対応、安心安全を専門家に求める傾向がある。しかしながら、一般的な予防接種、手術、投薬においても確実に「安心安全」ということは今現在も100%ではない。事故などは、いつどこで誰に起こってもおかしくはないからだ。それは個体差にもよる。

投薬量、その日の体調、年齢、体重、その種類によっても様々で、同じ犬猫であってもその日の体調によってはケースバイケースでNGの場合があるのだ

治療を受ける際に、獣医師からも十分説明をうけるはずだが、そこが「日頃からのコミュニケーション不足」などの問題が起きると言葉のすれ違いや誤解が生じてしまう。

「その時」私たちにできる事。 もう一度考えてみよう。

東京犬猫日和

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協力:田中動物病院

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