タールまみれの犬 懸命のレスキューが行われる〜インドの犬事情〜

インドの北西部に位置するラジャスタン州にあるウダイプル市内のとある建築現場の周辺で、生後5カ月の犬が、高温のタールピットの中に落ちてしまい、粘着質のタールの上に土や枝、木の葉などが大量に付着、固まったタールで身動きが取れない状態で発見された。

タールは粘り気のある黒から褐色の油状の液体で木にしみ込ませて丈夫にし、木材を風雨から保護するのに用いたりするそうだ。

通行人からの連絡を受けて、駆けつけたのは、インドの動物保護団体「AnimalAidUnlimited

※Animal Aid United Facebookより

体が硬く硬化してしまうというタール。なんとか目が動き、呼吸ができていた。

現場に到着した保護団体は、直ちに犬の体に植物オイルを塗り付け、タールを少しずつ落としていった。

そして4時間後、タールを拭き取ることに成功。

それからさらに数日間かけて、タールは完全に除去され、その犬は保護施設に移された。

保護施設での初めての夜、犬は恐怖に怯え、呼吸が荒かったが、今は順調に回復しているとのこと。

その後、予防接種も施されたという。

同団体(Animal Aid)は犬、牛、ロバや豚など多数の動物の世話をしており、罠を仕掛けられ、穴に落ちたロバの救出、20年間虐待され続けた働くロバ、スピード違反車にはねられた牛など、さまざまなケースで負傷したり病気になった動物たちを救助している。

Animal Aidは、インドの中で数少ない「犬に対してのレスキュー」を行っている。

なぜなら、インドでのイスラーム教徒人口は、2014の時点で1億8000万人を超えているとされており、インドでの動物への「考え方」は、一部の動物よりも人間が低いこともあるそうで、一部の地域では、牛や猿には手を出さないが、警官が人を平気で殴ることがある。

猿は猿神ハヌマーンの眷属であり、牛はシヴァの従者ナンディーであり、コブラは蛇神ナーガであり、ゾウはシヴァの息子ガネーシャであり、ネズミはそのガネーシャの乗り物でもあるため、インドに行くと多くの動物に出会うことができる。

しかしその中でも、「偉くない動物」がいる。

一つは食料にもなる山羊。一部の地域では、神様への生贄にも使用される。

もうひとつが「犬」だ。

犬ついては、イスラムでは犬に舐められると不浄になるとされており、ハディースでは、の唾液は不浄とされ体についたら七回洗うように指示されており、犬が入った部屋は不浄とされ、犬を必要としない都市部では、犬を徹底的に排除してきた歴史がある。

野良犬が多く生息するインドでは、車に轢かれた犬や、病気に苦しむ犬が路上で倒れている光景を目にすることも珍しくない。

インドでは、食用を除いては「動物を殺してはならない」と法律で定められている。他国のように保健所が野良犬を捕らえて殺処分するなどということはない。

しかし、これらは、きれいごとでは済まされない。

路傍には人間の管理下におかれていない犬やネコ、役に立たぬと捨て去られた雄牛など、さまざまな動物が日常的に見られるが、 「動物が放置された状態」によって、発生する問題が多々ある。

(※インドは狂犬病の犠牲者が世界で最も多い国で,年間2万人以上が狂犬病で亡くなっています。インド人は宗教上の理由で殺生を好まないため,野犬がそのまま放置されており,至る所に野犬がいます。狂犬病の感染源動物として95%以上がイヌで,次いで猿とのデータがあります。野犬や猿には絶対近づかないように。たとえワクチンを曝露前接種していても,犬などのほ乳類に咬まれたりなめられたり引っかかれたりした場合は追加のワクチン接種等が必要ですので,その日の内に医療機関を受診してください。外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/india.h...

こうした背景の中、レスキューされたこの犬は、予防注射まで打ってもらったというのだから不幸中の幸いだったのかもしれない。

そもそも、政府、州政府ともに、問題が多いインド。動物どころか、人間の人権、義務教育の問題にさえも目が行き届かないので、動物に対しては実質放置という状態になっているそう。

インド国内では、こうした数少ない、「Animal Aid」や「CUPA」のような非営利団体などの存在が、社会にとって重要な役割を果たしているといえるそうだ。

animal rescued in India: www.animalaidunlimited.com/donate

Facebook: www.facebook.com/AnimalAidUnlimited

News: http://ktla.com

http://ktla.com/2014/10/01/puppy-rescued-after-fal...

http://www.museindia.info/museindia/Blog2014/entor...

https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒンドゥー教

https://ja.wikipedia.org/wiki/インド

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